刺しゅう業界コラム
事業報告:株式会社オーキッド社視察研修
この度、日本ジャガード刺繍工業組合の研修事業を下記内容にて実施致しましたのでご報告します。
※写真クリックで拡大します。
【概要】 実施日:2014年10月3日 1.株式会社オーキッド社視察 2.東京機械刺繍協同組合合同懇親会 3.役員会 |
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【報告】 ~未来型刺繍ファクトリーを具現化~
大阪に大手のユニフオームメーカー・サンリツト産業があるが、同社が過去に構造改善事業として都市型フアクトリーを大阪市内に設立し、最新の機器により職場に近い女性を活用したモデル工場を操業した経緯がある。今回工場を見学し、首都圏から見ると地方でありながら同社はまさに未来型刺繍ファクトリーを具現化した。さらに社内で企画、生産、販売までと一体化しているのは今風だ。
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カフェのような広々とした商談室
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中国の工場のように緑に囲まれ広い敷地に4階建てのゆとりのあるスペースでイキイキとした作業を見せてもらった。1階は倉庫、2階はリフトバンドの編立 て、刺繍、3階は刺繍ラボの研究、開発、ショールーム、会議室・商談スペース、事務室、オンデマンド。若いオペレーターが情報機器、各種刺繡機、昇華プリ ント、レーザーなどをこなしているがもちろん縫製工場なら保全工を兼ねた技能の持ち主と同じ役割をするベテランの年配の職人がサポートしている。消費者か ら1枚からの受注やイベント用の1万枚の特注商品、リフトバンド、タオル、ワッペン、家紋ネクタイ、Tシャツ、刺繍とプリントの複合デザイン製品などをク イックにこなしている素晴らしさを感じた。
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工場見学の風景
ディスプレイされたリストバンドのサンプル
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市場にある刺繡機は中古機を含め大半のものを導入しており同社はいろんなパーツを組み合わせ社内で完成品をつくることができる。工場は昨年4月に移 転してきたこの高松ファクトリー、旧本社の香川ファクトリー、岡山ファクトリーがそれぞれの特質を発揮し連携しながる作業をこなしている。 細川社長は25年前からITをこなし、ホームページの開設も19年前と早かった。 同社は長男を後継者として育てながら刺繍ラボをいち早く完成させフルに活用しているのは見事だ。 |
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【報告者】
2014年10月16日
日本ジャガード刺繍工業組合副理事長
高津刺繍工業株式会社社長 高津 勝春 氏